6. 野の花5 スミレもそろそろ

6組)田中峯太郎さん

野の花を求めて自宅周辺を歩いています。
そろそろスミレの季節も終わろうとしていますが、群落を見つけました。
2月下旬からスミレを見つけようとかなり歩いたのですが、去年まで見られた5組と6組の場所はほぼ絶滅、頼みの10組もちらほら程度。諦めかけたとき、意外な所で群落をつくり咲き誇っていました。
写真の白い花はすべてタチツボスミレです。

 

「タチツボスミレ」

 

「ミヤマスミレ」

 

「ノジスミレ」


また1ヶ所でノジスミレが見られました。またミヤマスミレによく似た個体もありましたが、これは山地に分布する種なので、たぶん庭か鉢から逃げ出したものだと思います。

国内には約60種が自生し、またその変種が数十種類と大変多いそうです。古来から広く知られ、いま話題の万葉集にも4句が掲載されています。「スミレ」という名前は牧野富太郎先生が大工の道具「墨入れ」からと唱えたという話がありますが、はっきりはしていません。また「〇〇スミレ」という近似種も多いので同定(本名の判定)には困ることが多いのです。
外来種にパンジーとかビオラがありますが、スミレは東アジアのものなので外国文学に登場するスミレは日本産のスミレとは別種です。

 

学名の一部にあるmandshurica は「満州の」という意味なので、韓国に知られるとサクラと同様にスミレの原産地は韓国だと言われかねませんね。
スミレには毒があるということは意外と知られていません。種と根に毒があり症状としては嘔吐・心臓麻痺があるそうです。しかしアイヌではオオバタチツボスミレを煎じて婦人病や産後の手当に用いたそうです。